top of page

原元美紀の女子アナワークショップ

これまでの活動記録

変幻自在!ナレーション講座第2弾!


「原元美紀の女子アナワークショップ」、9月は「変幻自在!ナレーション講座第2弾」を開催しました。(写真は掲載OKの方のみ)​ 

第2弾となる今回のテーマは、「アナウンサーらしくない読み」!! 「ニュースが読めて一人前」とされるアナウンサーは、得てしてどんな原稿を読んでもニュース読みの呪縛にとらわれ、棒読みになりがちです。 同じ声の仕事のナレーターさんや声優さんたちはどうしてあんなに表現力があるのでしょうか? 私は、キャスターとしてニュース原稿を読みながら、一方、アニメ「こち亀」声優から「NNNドキュメント」のナレーションまで、幅広い現場でお仕事をさせていただく機会がありました。 現場で出会ったナレーターさん、声優さん、そして音響監督の三ツ矢雄二さん、声優学校の師である故・野沢那智さんなど素晴らしい方たちから学んだ【声の表現】の極意を皆さんにお伝えしました。 ​    まず、いつも同じナレーションになってしまう理由の一つは、『知らないこと』です。 プロのナレーションのボイスサンプルから技を聞き比べて、声色、スピード、呼吸、間など、様々な表現テクニックの知識を取り入れることからスタート。 不肖・私がアナウンサー役として出演した「こち亀」のVTRも観ていただき、アニメ世界で求められたアナウンサーの喋りも聞いてもらいました。 「え!?本当のアナウンサーなら絶対しない喋り方だけど、でも、こっちの方が作品の中で違和感がない」 普段の「原稿読み」とは違う言い回しに皆さん驚いていました。 そうなんです。私も本職だからと普段のアナウンサー喋りでセリフを読んだら、「浮いてるぞー!」と監督からダメ出しされ面食らったことを今でもよく覚えています。 その時に教わったのは、「作品世界の中に存在する」ということでした。 この教えが私にとってナレーションの転機となったのです。 さて、どんな【声の表現】を求められているのか的確に感じ取り、そのイメージを【再現】するために、皆さんに発声練習をやってもらいました。 ・世界観にふさわしい自然な呼吸、 ・感情表現に欠かせないイントネーションのコントロール、 ・自由自在な音の上げ下げ、 など。 この発声練習が身につけば、普段の「間違えず滑舌よく正しく読む」からかけ離れた技をいっぱい使えるようになります。

そして、いよいよ「アナウンサーらしくない読み方」に挑戦。 実際に放送されたCMをお手本として読んでみます。 普段使わない語尾上げ、絶叫、脱力…、プロの技がなかなか真似られず苦戦する人も。 次は、一つのCMを2種類のBGMで読み違いができるかに挑戦。 同じ映像やコメントでも、明るくモダンなBGMと重厚なBGMでは世界観がまったく違うはずです。 スピードやイントネーションなどを変化させて皆さんBGMに合うよう色々工夫していました。 録音したものを聞いて、講評です。

「自分のナレーションがなぜ不自然だったのか、ヒントをつかめました」

「今までニュース読みではできるだけ声を張ってしっかり、正確に読む、という思いで臨んでいましたが、ナレーションで大切にするのは世界観なのですね。様々な表現方法がある事を知り、本当に勉強になりました」

「私は音痴でもあるし苦手意識もありましたが解決の糸口が見えたような気がします」

「表現とはこんなに自由があることなのだということを知ってとてもうれしくなり、これからナレーションや朗読が楽しみになりました」 といった感想が寄せられました。 「ナレーション好きなんだけど、苦手で…」というアナウンサーは実は少なくありませんが、今回は参加者の皆さんに、ナレーションの面白さ、奥深さを感じてもらえたようでなによりです。 視聴者に「え?このナレーション、○○アナだったの?」と驚かれることを目指して頑張ってくださいね。


bottom of page