「MCの極意」
年末年始の特番やイベントラッシュを迎える前に、「番組・イベントMC」の回「MC台本はこう読み解け!」を開催しました。
臨機応変なアドリブ力とバランス感覚、それでいて自分の個性と存在感が勝負のMCは、「MCって苦手」、「求められることが分からない」という女子アナが少なくありません。
けれども、正解がないものだけに、誰に聞けば良いかわからない…。
そう、イベントならまだしも、番組MCの上達法なんて、やりながら覚えるとか、先輩の技を見て盗むことがほとんど。しっかりと教わるなんて聞いたことがないですよね。
実は、この分野、私が民放労連アナウンサー部門の講師として毎年行っている研修メニューで、専門にしているカリキュラムなのです。
今回は、実際に私が過去に使用した台本をもとに、理論と実技でレッスンをしました。
仕切り方、心得え、台本の読み解き方などをブラッシュアップ。
まず、上達のヒントは、MCの語源にあります。
「メインキャスターの略」だと思っている人が多いようですが、実は、違います。
正解は、
「master of ceremony」!
つまり、セレモニーのマスターなんですね。これをどうとらえるかが鍵です。
(ちなみに、コンサートの曲間のトークなどもMCと呼びますが、これは「マイク・コメント」の略です)
次に、大事なことは、
「台本で注目するところはコメントではなく、△△だ!」
アナウンサーは正確に伝えようとするあまり、コメントの一字一句にとらわれがち、でも、それでは「木を見て森を見ず」になってしまうのですね。
では、私はいつもどこを見ているのか、台本をもらってからの作業を具体的に解説しました。
そして、歴代名司会者だったら、どう切り抜けてきたかというエピソードも交え、ピンチの切り抜け方も伝授。
さあ、いよいよ理論を実践です!
バラエティー番組のMC、アシスタント、ゲスト、コメンテーターと役割分担し、5分ほどのミニ番組を実演しました。
意外な人から意外なコメントが飛び出したり、ハプニングがあったり、これまで12回のワークショップの中で一番笑える回となりました。
MC経験者も未経験者も、ヒントになることがあったようで、何よりです。
「台本通りしか喋れないMC」からの脱却!!を目指して頑張ってくださいね。